俺が観たのは、東京公演最終日だった。ブライアンのステージを観るのは今回で2回目。前回観たのは 11年前、場所は云わずとしれた武道館。前回同様、雨降りに見舞われ、少し濡れもしたが会場に入れば気にならない。
客電が落ち、ステージと俺達を引き離していた緞帳が一気に下りると、そこにはロックンロールがあった。
「18 till i die」、これが俺とブライアンの再開を祝すシャンパンソングだった。矢継ぎ早に新作からの曲を演ったかと思うと、早々に「straight from the heart」で、俺を泣かせてくれる。たまらない、なんて素晴らしいんだブライアンは・・・。そう思ったら自然と歌詞が出てきて、気が付いたら会場中で合唱となっていた。
おいおい、この曲は12,3年前の曲だぜ、と思いつつ俺と同じ気持ちの奴等が大勢いるんだと思うとさらに嬉しくなった。
ステージ上のブライアンは、長い間会えなかった恋人に会ったみたいに、思いきり情熱をぶつけてきた。最高だ、こんな気持ち久し振りだよ。心の底からロックを楽しめる・・・。歳だけ聞いたら既に中年の域だけど、こうしてステージを観てみると、18歳に見えてくる。わざわざアルバムタイトルにつけなくたって充分だよ。
バンドのミュージシャンも懐かしい顔ばかりで、まるで、同窓会で旧友に会った様な気さえしてくる。だけど、ブライアンが積んできたキャリアは、11年前のブライアンとは違うものを見せてくれた。例えば、観客とのコール&レスポンス。素晴らしい演出だね。
これは本当の話なんだけど、この日、ステージに上げられてブライアン達と一緒にプレイしたギターは、うちのバンドのギターだったんだ。そいつは他の公演にすでに 3回も行ってるんで、来てるとは思わなかったんだけど、そいつがステージに上げられたときは見てるこっちまでドキドキしてきた。ちくしょう!俺も呼べーっ!しかし、俺の叫びはブライアンに届かなかった・・・。
ステージで演奏されたのは、「It's Only LOVE」、悔しいことにバンドの練習曲でもある曲だった・・・。
本筋に戻そう。とにかく、今回のツアーは最高だった。それだけは言える。事実、帰りの車の中で「18〜」を聞きながら、今日のステージを反芻し、家に帰ってもずっと聞きっぱなしだし、それから一月はブライアンしか聞かなかった。いや、聞けなかった。それぐらい、俺にとっては素晴らしいステージだったということだけ、ここに書いておきます。
それから、初めて生で聞いた「They Will Never Be Another Tonight」(スペル合ってるかな?)は最高!!だった。今回の公演に行けなかった人たち、あるいは俺のレビューを読んでくれた人たちには、ぜひとも次の日本公演は観てもらい、俺達と同じ気持ちを味わって欲しいと思います。